話しは全て実話である。
せっかく探偵さんの情報が全て途絶えてしまった。
そんな時だった。
親友だったディーラーが店に顔を出しにきた。
先輩。会社は大丈夫なんですか？
美容学生時代の先輩であり親友だった。
「父親が借金の肩代わりになってしまって、会社を手放したお金で借金の返済をする事になったよ。」
会社が亡くなるというのに、何故か親友の顔は笑みを浮かべていた。
自分の会社が亡くなったというのに、何故笑ってるんだ？不思議で仕方ない。
「そうそう。最近会社のメールがスパムメールだらけで凄いんだよね。」
「パソコンが駄目になったんだよ。」
そうなんですか？
「メールには気をつけて。」
わかりました。ありがとうございます。
そう言ってディーラーは仕事に戻って行った。
その夕方の事だった。
お客様ではない方が突然店を訪ねてきた。
「お忙しいところすみません。大阪府警のものなんですけど…。」
警察バッチを見せて店内に入ってきた。
「防犯カメラの画像を見せて頂けますか？」
構いませんけど、今お客様施術中ですから。
そう話すと、
「また、改めて来ます。」
そう言い残して店を出ていった。
大阪府警って何だろう。
八王子だし、大阪か？
あっ。そうだ。
この間、八王子警察から電話があったことを思い出した。そのものどもを逮捕せねばならないとか何とか…。
そうだとすれば、犯人は大阪にいた人物と言う事か…。
警察は、何か情報を掴んでいる様だ。
おそらく、防犯カメラに写っている車両の事だ。
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